続・続セクシャル・マイノリティについての誤解と流言【横浜市 Senagy Therapy】
2025/06/02
こんにちは!
横浜市にあるカウンセリングルームSenagy Therapyです。
今日も引き続き佐々木掌子先生の言説①「40人学級のうち、2人はLGBTの子ども」という臨床心理の広場に掲載されていた文章を引用させていただきます。
LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの英語の頭文字をとった、性的マイノリティの中でも代表的な4つのカテゴリーを意味する言葉です。この言説①はLGBTを語る際の枕詞のごとく使用されるようになってきました。性の多様性教育を推奨したい筆者も、つい飛びついてしまいたくなるような表現です。しかしこの数値の根拠となった調査の対象は、小・中学生ではなく成人なのです。また欧米の調査では、子どもはアイデンティティ形成途上なので、セクシャリティを問われても「わからない」と答えたり、QuestioningやGender Fluiedなど、より流動性のある自己定義をする傾向があることも指摘されています。ということで、「クラスに2人はLGBT]という言い回しが、かなり乱暴であることがお分かりいただけたでしょうか。
さらにいうと、この調査を行ったのは民間企業であったので、調査方法について、ある機関を通じて問い合わせたところ、方法論は企業秘密だと言われてしまいました。できる限り「真の値」に近づきたいという目標を持った我々研究者が行う調査と、できる限り「マーケットを活性化させたい」という目標を持った企画の調査では、情報の出し方が違うのだと思わされた一件です。
では今日はこの辺で失礼します。
引用文献 佐々木掌子 心理臨床の広場 Vol.10 No.2 P.34 Mar.2018
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Senagy Therapy
住所 : 神奈川県横浜市南区大岡4丁目
電話番号 : 080-6884-1646
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